引っ越しから半月ほど経ち、荷解きや新しい家具の購入・設置などがそこそこ進んできたので今回最も苦戦したというか、「何じゃそりゃ」となったところを記事にします。
テーマは食洗器の設置です。
食洗器のタイプ
食器洗い機には2つのタイプがあります。
「タンク式」と「ホース式」です。
タンク式は本体に給水タンクがあり、そこにボトルやポットなどで水を注ぐ方式です。蛇口に直結させないため工事などは一切不要ですが、使用の度に手動で水を汲んでやる必要があります。
ホース式は水道から食洗器までをホースでつないで電源をピッと入れると(洗浄を開始すると)蛇口から水が供給される方式です。
どちらにせよ食洗器はほぼすべての機種が「工事不要」を謳っています。
しかし通常、台所に蛇口は1つしかありませんよね。これを食洗器につないでしまったらキッチンで水が使えなくなります。普段の手洗いや料理はどうすればいいんでしょうか。
自分が買ったのはパナソニックのホース式です。今回はその食洗器を自力で出来るだけ安い方法で使えるようにしたという話です。
「分岐水栓」という物が存在する
「キッチンの蛇口に食洗器つないだら水使えんくなるやん問題」を解決するアイテムとして、世の中には1つの蛇口を2口に枝分かれさせるためのパーツが存在しています。「分岐水栓」という物です。
分岐水栓はamazonや楽天などでも購入できます。検索すると1000円ぐらいの物から2万円ぐらいの物まで色々と出てきます。
食洗器の機種名+「分岐水栓」で検索すると、対応する分岐水栓の情報が見つかります。メーカーページなどでは下図のように取り付ける器具であると紹介されています。
この図のようなレバーと蛇口の間に挟むように取り付けるタイプの物はかなり高価です。だいたい15000円前後です。
5万で食器洗い機を買って「キッチィ~~~!!」と思った後に追加で15000円ぐらい徴収されるわけです。しかもこれは自分で設置した場合の話です。業者に取り付けて貰うと更にお金がかかります。は??ふざけるなよ。
本当にふざけるなよと思ったのでよくよく調べてみると、もっと安価で簡単な方法があることがわかりました。
キッチンの蛇口の先っぽに付いている「泡沫キャップ」を外す
まずは自分の家のキッチンの蛇口について把握しましょう。
実は何もついていないように見える蛇口の先には「泡沫キャップ」「泡沫金具」「泡沫アダプタ」などと呼ばれる、水が一定の強さでまっすぐ綺麗に出てくるようにするパーツがついています。
まずはそれを外す必要があります。
ほぼ確実にこのようなねじ留め式になっているので、横にくるくると回せば外せます。
下側(水の出るところ)を覗いてみて線状の溝がある場合は10円玉などのコインをはめて回すと外れるようになっています。
「泡沫キャップ」を外した部分の直径を測る
キャップを外した蛇口先端の直径をメジャーや定規などで測ります。
ほとんどの場合22mmか24mmらしいです。蛇口の根本に型番のような物が書いてあるのでネットで調べて照らし合わせると確実です。
ちなみにうちの蛇口は「KXS870JT」で、先端の直径は24mmでした。
本来であれば(パナソニックの推奨に従えば)CF-SEF8という機種の分岐水栓が必要らしいのですが、これは新品で購入すると13000~17000円ぐらいします。
蛇口先端の直径に合う「ダイバータ」を買う
「ダイバータ」という呼び方で本当に合っているのかは謎です。そのように解説されていたりそういう商品名で売っているので、ここでもそう呼んでいます。
ダイバータは前述のようなキッチン蛇口を分解して間に差し込むようなものではなく、先ほど外した「泡沫キャップ」の代わりに蛇口の先端に浄水器のような感じで取り付ける器具です。
『蛇口の先が24mmの場合は』この機種を買えば取り付けできます。
自分はこれで使えました。工具もいりません。全部手でつけられます。
やたら評価が低いですが、
・本体は22mm(M22)用に作られている
・オマケで24mm(M24)に取り付けられるようにするための変換ネジがついている
・オマケの変換ネジは本体に取り付けられた状態で届く
・これが固すぎて外れない
という怒りのレビューが付いていることによるものです。
レンチがあれば外せるらしいのですが、皆さんかなり怒っているので蛇口の先端が22mmだった方は他のものを探したほうが良いかもしれません。
我々24mm勢は手を加えることなくそのまま使えるので有難いです。値段もめちゃくちゃ安いです。
「食洗器用ニップル」を買う
まだあるのかよ。ニップルだのダイバータだの意味不明なことばっか言いやがって・・・。
でもこれで最後です。
前述のダイバータを設置すると蛇口が二口になり、下方向と横方向の2か所から水が出せるようになるので、横方向側の水が出てくる口のところに下記商品を取り付けます。これも手で回すだけで取り付けできます。工具不要です。
これを取り付けることで食洗器のホースがハマるようになります。
また、ホースを何かの拍子に引っ掛けたりして外れてしまっても水漏れしない構造になっています。
倍ほどの値がついているステンレス製のタイプもありますが、自分はこれで問題なく使えました。
元々の蛇口は開きっぱなし(水を出しっぱなし)にし、ダイバータのレバーで開け閉めする
ダイバータとニップルを取り付けて食洗器の給水ホースも接続できたら、元々の蛇口の栓は水が出しっぱなしになるようにしてください。
水道の開け閉めはダイバータ側のレバーで行います。隙間から水が漏れたり吹き出したりするようならその部分の締めが甘いということなのでがっちり回らなくなるまで締めてください。
先に書いた通り自分は全部素手で取り付けできたので工具を使うほどの力を加える必要はないはずです。
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以上です。
正直全部調べるのに2時間ぐらいかかったし、実際に届いて取り付けるまでこのセットでいけるかまじで不安でしたが、簡単に終わりました。
この方法ならトータルで4000円かからず、「水道の元栓を探して閉めた上でレンチを使ってキッチンの蛇口を分解する」というプロの業者みたいなこともやらなくて済みます。
食洗器、工事不要!とか言ってるけど大嘘もいいとこだろ...。
てかなんか「ニップル」ってワード下品じゃない?形もかなり乳首みたいだし。