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衣類スチーマー買ったほうがいい人と買わないほうがいい人 【NI-GS410レビュー・口コミ】

※ 記事内の価格はすべて執筆時点(2023/04/12)価格です。

話題の(?)パナソニックの衣類スチーマー「NI-GS410-MB」を購入しました。

「まず衣類スチーマーって何?」というところから説明すると、要するにアイロンです。アイロンといえば普通はこういうイメージですよね。

東芝 アイロン スチーム コード付き 大容量 TA-B75-H グレー

 

でも最近はアイロンも進化して、「アイロン台なしで」「ハンガーにかけたまま」しわを伸ばせる、衣類スチーマーと呼ばれる製品が登場しています。

というか、そういう製品は10年ぐらい前から売られていたらしいのですが、ここ数年で価格と性能のバランスが取れてきたので、人気が出ているというわけです。

衣類スチーマーの中でも特に人気なのは、ティファールパナソニックの製品です。
このジャンルはティファールパナソニックが2強であり、お互いの製品を研究してそれを上回るように新商品を出してくる、みたいな構図らしいです。

調べていて信頼できるなと思ったレビューがパナ製品に寄っていたので、今回はパナソニックに絞りました。

パナソニックの衣類スチーマーの中で、いま特に売れているのが下記の2製品です。

 

NI-FS-790

 

23年2月に発売したばかりの機種で、記事執筆時点で価格ドットコムのアイロンカテゴリでは人気1位の製品です。家電全体で見ても50位以内に入っているぐらい売れているらしいです。

ハンガーにかけたままスチームを当てて使う用途だけではなく、従来のアイロンと同じように服をアイロン台に置いて使用することができる2WAY仕様で、裏面の蒸気口が多いため普通のアイロンとしても高性能なのが売りです。価格は12500円です。

 

NI-GS410

こちらは通常のアイロン機能をもっておらず、ハンガーにかけた服に蒸気を当ててしわを伸ばす衣類スチーマーとしての機能だけを持っているタイプの機種です。
単身者や若者を中心に人気のモデルで、価格が7300円と手ごろなのが特徴です。

 

自分は若者でも単身者でもありませんが、購入したのは「NI-GS410-MB」なので、そのレビューをしていきます。

 

NI-GS410 レビュー

感想を一言で表すと、

「袋からパンを取り出して食べる」ぐらいのイメージで買ったら、実際は「パンをトースターで焼いてバターを塗って食べる」ぐらいの手間が必要だった。

みたいな感じです。まあパン自体は普通にうまいけどね、みたいな。

「手軽ですごく良い」と絶賛している人がいる一方で、「全然使えなかった!」「思っていたのと違う!」というレビューをちらほら目にするのも、実際に使ってみると両方の気持ちが理解できます。

それでは、詳しく書いていきます。

 

蒸気をあてるだけではしわは伸びない

「アイロン」の代用ですから、蒸気口を服に押しあててシュッとやれば伸びるんじゃないのか?というイメージを持ってしまいがちなのですが、実際はトリガーを引くと加湿器のように蒸気がモコモコと噴き出してくるので、それを服にあてながら、もう片方の手で服をピッと引っ張ったり、サッと撫でたりするみたいな感じです。

服全体のしわを伸ばすにはある程度マメなエイムが必要というか、シュッシュッシュッシュッ!はいOK!みたいな感じではなく、蒸気をあてながら服を引っ張る・撫でるという地道な動作を繰り返す必要があり、イメージよりスピーディな感じではないです。

これは慣れもあるかもしれませんが、本体がまあまあ重い(後述)のもあって結構だるいです。

 

安物のハンガーでは使えない

しわを伸ばすにはハンガーにかかっている服を引っ張る必要があるため、その動作で服がずり落ちてくるような安物のハンガーでは使えません。

すべらないハンガーは200~300円ぐらいで買えるので別に良いと言えば良いんですが、ハンガーラックから無造作に服を選んでそのままスチーマーをかけたいということであれば、家にあるすべてのハンガーをしっかりしたものに交換する必要があります。

 

服に対して正面に立つ必要がある

よく考えてみればわかることなんですが、服のかかったハンガーの側面に立って服全体のしわを伸ばすことはできません。
服の正面に立たなければしわ伸ばしの作業はできないため、よくある横から服をかけるタイプのハンガーラックを使っている場合、ラックにかけたまましわを伸ばすことはできません。

ラックにかけたままジャンジャンしわ伸ばしができるというイメージで購入を検討している場合は要注意です。

 

微妙に重い

重量は約1.2kgです。「重い!」と言うほど重くはありませんが、決して軽くはありません。

皆さんも1.5リットルのジュースを持ったことありますよね。あれよりちょっと軽いぐらいです。
結構重くないですか?それを2分ぐらい上下にゆっくり振るような作業なので微妙に疲れます。

 

タンクの給水口が小さい

タンクを本体から外して給水する仕組みになっているので、どれだけ水をこぼしても問題ないと言えば問題ないのですがタンクの給水口が意味不明なほど小さいです。

ペットボトルの口の半分ぐらいの大きさしかないため、給水でわずかにストレスを感じます。日常で使うことを考えると、この不満はスタックしていくと思います。

 

使用後に毎回電源プラグを抜く必要がある

ON/OFFの電源スイッチがあるにも関わらず、使用後にプラグを抜く必要があります。

最初は「説明書には一応安全のために書いてあるだけで別に抜かなくてもいいだろ」と思っていたのですが、プラグを抜かないと本体が発熱し続けます。
触ってヤケドするような温度ではありませんが、身近な例で言うとモデムやルーターぐらいの熱を持つため、普通に怖いです。

 

本体と電源コードが分離できない

合わせ技で効くシリーズです。プラグを挿しっぱなしで運用できれば気になる点ではなかったのですが、電源コードが本体と完全にくっついていて分離できないため、毎回必ずコンセントのところまで行って電源プラグを抜かなければなりません。

部屋の構造や家具の配置によっては想定していた場所で作業できなかったり、プラグの抜き差しが致命的に面倒な動作になり得ると思います。

手元に1.5mメジャーしかないため正確ではありませんが、電源コードはおそらく3mです。

 

従来型のアイロンほど綺麗に仕上がらない

素材にもよるかもしれませんが、「シワシワではなくなったけどなんか微妙だな」というところまでしか仕上がらないことがあります。
デニムっぽい生地とかはあまり綺麗になりません。あと丸首のTシャツの首元をきれいにするのも難しいです。

対象によってはやりながら「普通のアイロンのほうが早いわ」と思うことがあります。

 

良かった点

良かった点は「給水タンクをセットして電源を入れると20秒ぐらいで使用可能になる」ところです。これは普通にびっくりしました。

欠点と表裏一体ですが、充電スタンドが存在しないのでどこにでも置いておける」のも良い点だと思います。
細くて場所を取らないので、棚や机の片隅に立てておいても邪魔になりません。

従来型のアイロンと比較すれば手軽」というのも、当然ですが良い点です。

 

まとめ

説明書どおりの手順で使用するとすれば、
・タンクに給水する
・電源プラグを挿す
・準備完了のランプが光るまで待つ
・しわを伸ばす
・電源プラグを抜く
・タンクの水を捨てる
という作業順になります。ワイシャツのような生地のものは伸ばしやすく、1~2分ぐらいでそれなりに綺麗になります。

確かにアイロンをかけるよりは遥かに手軽ですが、服の正面に立って色んな部分を引っ張って伸ばす作業は「家出る前にサッとできる!」というイメージの範囲を微妙に逸脱しているような感じもします。1~2分というのは字面だと短く感じますが、実際に作業するとまあまあしんどいです。シャツ1枚で100秒とかですからね。

プラグ問題も含め、挙げた不満点が許容できるかどうかは人によって分かれると思います。
概ね好評ではありますが、衣類スチーマーの全体的な特徴として評価が極端に割れているのも実際に使ってみると納得です。

そもそも、服のしわを伸ばす方法は「従来型のアイロンを使用する」か、「新型の衣類スチーマーを使う」しかないわけですから、すべての服のしわを伸ばすことがまず前提になっている人間からしてみれば「従来型よりもはるかに手軽だ!」と絶賛することになるわけで、自分のように元から習慣のない人間が「そんなに手軽ならしわ伸ばしをやってもいい」という動機で手に取ると「言うほど手軽か?」という感想になるわけです。

あとこれだけは個人の感覚とか抜きで言っておきたいんですが、「給水口が小さすぎる」「毎回のプラグの抜き挿しが面倒」の2項目に関しては使う人のことを真剣に考えれば製品化する前に普通に改善できるだろというレベルです。パナソニックさん、エアプすぎませんか?

仕事や外出の前に「なんかシワシワのシャツしかなくて最悪!すべてのやる気が失せる!」というシチュエーションは存在しますし、そういうときに準備も含めて3分ぐらいで皺伸ばしができるのは便利なので、自分の評価としては「絶賛してる人たちが言ってるほどではないけど、従来のアイロンよりは確かに手軽だし、あれば使う」ということで★3です。

「必要ならクリーニングに出すし、私服のしわ伸ばしとかは別にどうでもいいけど、そんなに楽なら自分でやってもいい」ということなら、この製品は手軽さが半歩ぐらい足りないと思います。

「アイロンはやっぱり必要だよな」というところから気持ちがスタートしているのであれば買いです。

あと、小さなお子さんが居るご家庭での取り扱いはマジで気を付けたほうがいいです。
蒸気に触れると一瞬でヤケドします。

噴射口を覗き込んでトリガーを引くとか普通にありえる形状なので、超超超厳重に管理するべきだと思います。
かなり子供の興味をひきそうな形状をしていますし、自分に子供がいたら正直処分すると思います。