先日、steamからDark and Darkerの製品ページが削除されました。
この件について、Dark and Darkerの開発元であるIRONMACE(アイアンメイス)と、「Dark and Darkerは著作権を侵害している」と主張するNEXON(ネクソン)の言い分を箇条書きにしました。
これらはDaDの公式discord、ゲームメディア、Twitterからの情報であり、収集元の情報がそもそも虚偽であったり間違っている、機械翻訳による趣旨の読み間違いや自分の解釈違いによる間違いが混ざっている可能性がおおいにあります。
以下、ネクソンの主張を赤 アイアンメイスの主張を青 状況説明に近いものを黒にしています。
・Dark and Darkerの開発元であるアイアンメイスは、ネクソンの「P3」と呼ばれるプロジェクトを開発していたチームのメンバーが立ち上げた会社である。
・この法的な争いは最近起こったものではなく、Dark and Darkerの発表当時から続いており、アイアンメイス側が優勢であったことから、Dark and Darkerの開発やプレイテストは順調に進んでいた。
・誰がどう見てもDaDとP3のゲーム画面は酷似している。
・DaDとP3のビジュアルが酷似しているのはストアで購入できる同一のアセットを使用(実際に販売されているのも確認できる)しているからであり、一切問題ないとアイアンメイスは主張している。
・「Dark and Darkerは、ネクソンから無断で持ち出されたデータを使用して開発された」とネクソンは主張している。
・アイアンメイスのメンバーがネクソン在籍中、”仕事のために”サーバーからデータを保存したことは事実である。サーバーのデータを保存することは禁止されていた。
・当時サーバーからデータが保存されたことをネクソンは容易に把握できたはずであり、それを咎めなかったことは「仕事のためにデータを保存することを容認していたと受け取れる」とアイアンメイスは主張している。
・メンバーがネクソン在籍中にデータを保存したのは事実だが、Dark and Darkerの開発にそのデータは使用されておらず、(仮にパクろうとしていたとしても、開発メンバーが同じなのだから)わざわざそのようなことをする必要がないとアイアンメイスは主張している。
・P3の開発メンバーがネクソンを集団退社したのはプロジェクトを盗むためではなく、P3の開発環境が良くなかったためであり、「P3チームの約半数が安定した大手であるネクソンを退社してスタートアップのリスクがあるアイアンメイスに参加したことは、ネクソンがいかに働きにくい会社であるかを示している」とアイアンメイスは主張している。
・P3メンバーがネクソンを離脱する時から因縁は始まっていた。アイアンメイスは「退社に際してメンバーはネクソンから様々な嫌がらせを受けた」と主張しており、Dark and Darkerに対する訴訟も嫌がらせの一環であるとしている。
・ネクソンはDark and DarkerとP3のゲームコンセプト、デザイン、ビジュアルの類似性を指摘した上で、「P3の情報は外部に公開されたことがないため、P3を構成するアイデアやビジュアルは第三者には知り得ない。Dark and Darkerは明確なP3のコピー作品である」と主張している。
・上記の主張に対して、アイアンメイスは「21年8月のメディアショーケースでP3の情報は過去に公開されており、その事実は複数のブログやメディアの記事で確認できる」とした上で、Dark and Darkerを構成するコンセプト、ジャンル、プロットについて唯一無二ではなく、「他のゲームにも存在する要素ばかりだ」と主張している。
・ネクソンはアイアンメイスが立ち上げからわずか10か月でDark and Darkerのテストバージョンを完成させたことについて言及し、コピーしたデータやP3でのノウハウがなければありえないことだと主張している。
・上記の主張に対して、アイアンメイスは「ネクソンとかいうでかいだけで非効率的なクソ会社には無理かもしれないが、機動的な少数精鋭のチームが10か月ぐらいでゲームを作るのは普通だ」と反論している。
・ネクソンはP3とDark and Darkerの比較分析を行った結果、同一のファイル名を持つ2338以上のリソースを発見しており、偶然にしては多すぎると主張している。
・上記の主張に対して、アイアンメイスは「同一のエンジンを使用していることによるもの、ストアから誰でも購入できるアセットを使用していることによるものを除外すると実際は41ファイルであり、これらのファイル名は一般にありふれたものである」と反論。
・ネクソンの目的はアイアンメイスに完全勝訴することではなく(本当にデータを盗用しているかどうかは実はどうでもいい)、争いを長引かせることでアイアンメイスを疲弊させ、「謀反の成功例を作らない」「Dark and Darkerより先にP3(今は後継のP7というプロジェクトらしい)を製品化する」ことではないかという見方がある。
アイアンメイスのほうがユーザーへの呼び掛けや情報の発信が多く、また、アイアンメイスを擁護するユーザーのほうが多く目につくため、レスバ的にはアイアンメイス優位に見えなくもないです。
しかし結局のところ、これらは殆どがしょ~もない言い争いに過ぎず、どっちの言っていることが本当で、法的に効力を持つ主張がどれなのかはよくわかりません。
4月のプレイテストが実施できるのか、今後のスケジュールにどのような影響があるのかということもアイアンメイスは明らかにしておらず、「信じてください、頑張ります」みたいなことしか言っていません。
突如アーリーアクセス版の販売開始!
この記事で書いています。